ドライヴ~飴色の写真~

   〈8〉

 今日という日に関して言えば、至って淡々と過ぎた。

 特に、難しい出来事があったわけでもなく、飛び上がるくらい楽しい出来事があったわけでもない。

 気持ちに張られた膜の外で、今日という日に関して言えば、これまで淡々と過ぎていた。

 五時間目。教習生は、汽輪太郎(きりんたろう)くん。

 彼の教習は、これで三回目。
 それこそ、いつも淡々と、真面目に与えられた課題をこなしていく印象だ。

 言い方は正しくないかもしれないが、指導員側にとって、安心して教習が出来る教習生だ。

「あれ、汽輪くん。今日は随分荷物が多いね」