好きなものに
好きだと言うことが

恐ろしくて
恐ろしくて

吐き気がした.



吐瀉物と一緒に

好きだと
大切だと
必要なんだと

そんな言葉も
吐き出せたらって.



怖くて 怖くて
仕方なかった.



呑み込んだ言葉が
腐ったリンゴのように
ドロドロと
私の中を犯して
壊して.



恋をすると
女は綺麗になる

なんていうけれど
私の場合は全く真逆で.



みにくかったよ.
ひどかったよ.
さいていだったよ.



好きだって
自覚してからは
更にひどかった.


好きになればなるほど
好きと伝えるのが
怖くて.


好きと言われるのも
怖くて仕方なくて.



私は好きな人を
傷つけるしか
出来なくて.



人を好きになるのが
こんなにも
勇気のいることだなんて
知りもしなかった.




(私を愛して)
(きっとまた傷つけるでしょうけど)