『すまない。やりすぎた、な』 おれの謝罪にも耳を傾けようとしない。 このまま…帰ったほうがいいか? おれという存在を、隠したまま…。 そんな思いが頭をよぎる。 ここでアキに正体をバラしたっておれはまたすぐに留学先へ戻るんだ。 それなら………っ。 「フユ」 突然名前を呼ばれた。 まさか‥おれだって 気づいたのか? その期待はハズれた。 アキはおれの名前を呟いていただけだったんだ…。