桜の木の下に影が見えた。近寄ると、オレは来たことに後悔した。 ‥なんでハルが? 「ナツ」 昨日喧嘩してから、メールも電話もしてない。2日ぶりの声がオレを心地よくさせた。 「なに?」 何か言いたそうにしているハルを見ると心が痛んだ。 早く言えよ…… 「あたし、アキに妬いちゃったの」 「え?」 「…フユと幸せそうで。あたしもあんなになりたいな~って思ってたのに、ナツは全然そんな気なさそうだし…」