真理子の待つ方向へ
やつらが走り抜けて行く。


俺は真理子も今きっと
不快な気持ちだんだろうと
思った。



急げ・・・・・


俺は信号が変わると
同時に真理子に向かって走り出した。


まだ足が痛んで
なかなかスピードが出ないのが
歯がゆかった。

一台のバイクが後からものすごい
スピードで走り去った。


そして・・・・
悪夢が・・・・・
覚めない悪夢が・・・・
俺を待っていた。


キ======ン!!!
ガッシャン!!!


聞いたことのない音がした。


一瞬時がとまったような気がした。
静寂が街を包む・・・・・


 事故か?



人が一斉にその場に走り出した。



「どこ・・・?」

俺も一抹の不安を感じながら
真理子の待つビルの前に思いをはせる。