運命の恋~先生を抱きしめたい~

「おはよう・・・錬・・・」


いつしか先生と呼ばなくなった
真理子が立っていた。



「おかえり、真理子」


真理子の表情は暗かった。


「どうした?俺に会えてうれしくない?」



待合室で真理子を抱きしめた。


「こうしてまた抱きしめさせて
くれてありがとう。
闘ってくれてありがとう。
頑張る姿を見せてくれて
ありがとう。
生きて俺の前にいてくれて
ありがとう。」


俺は感極まって
泣き声になってしまった。



「錬・・・・・・
ただいま・・・・・
支えてくれてありがとう。」




真理子の手に力がこもった。


俺も真理子の細い身体が
折れそうになるくらい
抱しめる。