「だって・・・あなた
先生が真理子の希望なんです。
もしかしてまた転移して
死ぬことがあったにしても……
幸せだったって
思わせてあげたい………。
私は真理子の母親です・・・・
娘のことだけ
考えたって
罰はあたらないでしょう?」


母親は


「先生…お願いします、
あの子を幸せにしてあげて下さい」


そう言って俺の手をとった。


それから父親も
手を添えた。



「よろしくお願いします。」

父親はこらえ切れなくなって
肩を震わせた。



「次の大会で勝利してなおかつ
ゴールを入れたら
プロポーズするつもりです。
幸せにします。」


その夜 遅くまで三人でお酒を飲んで
真理子の退院祝いをした。