運命の恋~先生を抱きしめたい~

玄関のドアをしめて
俺は紅を抱きしめた・・・。


紅の泣き声はさらに大きくなる。


「ウッ…ウ・・・ごめんなさい……
会いに来てごめんなさい……」




「どうして?ごめんなさい?」



「また別れるのがつらくなる……」



「どうして別れないといけない?
俺達はきっと結ばれるのに……
運命には逆らえないんだぞ……」



俺は紅を抱き上げて
ソファーに座らせた。



「琉仁……の伝言……どうしても
伝えないと……心配して
錬が眠れないかもしれないって……
本当は……このままいなくなろうって…
ごめんなさい……」



俺は紅の腿に顔をうずめた。


「なんで・・・?
また俺を一人にする?
俺を抱きしめて
くれるんじゃなかったのか?」


安堵感と不安感はまた俺を
情けない男にしていく・・・・