運命の恋~先生を抱きしめたい~

絶望的だった。


 ここなら会えるって
 思ってたのに・・・・・



俺は力なく車に乗り込んで
ハンドルに顔をうずめて
人目もはばからず泣いた・・・・


迷子の子供が


「ママ~ママ~」
と泣くように


「紅~~紅~~」


もうすぐ30にもなる男が
情けない声をあげている・・・・

もう一人の俺が冷ややかにその
俺を見つめている


そんなんだから紅を守ってやれないんだ



そう情けない俺を罵った。


車は行くあてを失い

負け犬のように家に戻ってきた・・・・・

トボトボと・・・・
ボロボロになって・・・・