運命の恋~先生を抱きしめたい~

俺は自分がこんなに情けない人間だとは
思ってもいなかった。


確かに真理子がいなくなって
悲しくて切なくて・・・・
長くひきづったのは確かだけれど


ここまで心細く
情けなくはならなかった。


いつしか
紅を抱きしめているつもりで


抱きしめられていたのかも
知れない・・・・・



「紅……どこだよ……」

あてもなく車で走っても
紅と会える確立なんてゼロに等しい


いくら俺達が運命だって・・・
そんなに簡単に会えるわけがない


こうしている間にも
どんどん紅が遠くに去ってしまいそうで
不安で…不安で


まるで迷子の子供のように
泣けてくるだけだった……