運命の恋~先生を抱きしめたい~

月城先生から電話が来た


「母親とは明日向こうで会う
手はずのようだけれども・・・・」


「おかあさんは一緒じゃない?」



「そうなんだ。
明日成田で待ち合わせをしてたようだ。」



「成田?」



「それが・・・・・
明日の便でアメリカに
発つことになってるようだ。」



「アメリカ?なぜ?
紅も一緒ですか?」




「母親も今パニくってるから……
今日は空港のホテルを予約してたんだけど
キャンセルされてるらしいんだ……
どこにいったんだろう・・・・」




「紅はアメリカに行くつもりなんですか?」




「一カ月だけ君と思い出を作って
旅立ちたいと……
母親もなだめたのだけど
頑固に一カ月だけでいいって聞かなかったらしい
俺も探しに出るから
何かあったら連絡してくれ」



月城先生の声も震えている



 紅・・・・最初から
 そのつもりだったのか・・・・?


俺は体中がガクガク震えだした・・・・



「紅・・・寒いよ・・・
抱きしめてくれるんだろ?」