運命の恋~先生を抱きしめたい~

「あの日
心臓が苦しくなるくらい緊張して
紅に電話をかけたんだ・・・・
紅は暗い小さな声で 電話に出た……
謝ったって取り返しつかなくても
紅には謝罪するしかなかった……
今回の事件の
主犯を俺にして
警察に言ってくれって
頼んだけど・・・・
赤ん坊には母親が必要だから……
それに追い込んだのは俺だから
その責任を全部とりたいって
思ってたけど
考えさせて
って言った紅からはそれからは
なんの音沙汰もなかった。
警察に言わないでくれた紅の気持ちを
俺は無駄にすることはできないって
あれからちゃんと
生きている……
いつか紅に会った時恥ずかしくない男で
いたいって・・・
今花屋で修業してるんだ……
罪を犯した俺らは家族を築きあげて
幸せに暮らしてる
紅に感謝しながら………
謝罪しながら……
だから俺はもう暴走族も抜けたし
集団で走るのもやめた
それからちゃんと家族を
第一に考えて暮らしてる……って
紅に伝えたい……」



琉仁は声を震わせた。