運命の恋~先生を抱きしめたい~

同情なのか愛情なのか


担任だからか

男だからか・・・・・



俺の中で葛藤が始まった。



真理子の手術の日はいてもたってもいられなかった。



朦朧とする真理子が


「先生…先生」とうわごとで呼んでいる
そう母親から連絡をもらい
病院まで車を飛ばした。



集中治療室の前に
真理子の両親が立っていた。


「すみません、先生。
お忙しいのに来ていただいて……」

父親が頭を下げた。

「どうですか?
真理子さんは・・・・」


「まだ麻酔が冷めかけてて
朦朧としているんです。
麻酔が覚めたらきっと痛みとの
闘いが始まるだろうって主治医が
言ってました」



「そうですか」



真理子の母親が

「冷めた時 先生がいて下さって
娘に声をかけていただいたら……
きっと頑張ってくれると
思います。
ごめんなさいね、勝手なお願いして……」

母親は涙をぬぐった。