運命の恋~先生を抱きしめたい~

「え?」


「俺さ、紅がずっと真剣に見てるから
俺もあの時あの場面を見てた。
あの人だろ?
あれから紅はおかしくなった。」



「そ…そんなことない……」


動揺が言葉を探せない。


「先生だって知ってたのか?
それであのダサ高に入ったのか?」



「違うよ、ここは両親や兄が卒業した
とこだったから意地でも入りたかった。
先生とはここで
偶然再会したんだよ。
それに先生は知らないし
そんなこと・・・・・」



しどろもどろ



「そうなんだ・・・・
アイツ、だからあんなに
暴走族って言ったらムキになったんだ。」



「琉仁・・・
こっちはいいから
早く琉仁の居場所に帰ったら・・・・?」


「俺の居場所なんかじゃねーよ。
もとはと言えば
全部おまえのせいなんだからな。」




そういうと不意に
琉仁に唇を奪われた。


「ん…ん…
やめ……てよ……」



顔をそむけようとしたら

琉仁の大きな手のひらが
私の両頬をおさえた。



身動きなんか取れない……