運命の恋~先生を抱きしめたい~

「できないよ。」



「ダサイ学校にはいい男がいないのか?」




「そうなの。
みんな勉強ばっかで全然ダメ」




「だろ?俺くらいの男はいないだろ?」




「いないよ。」



「おまえ今俺をバカにした?」



「してない、してない~」


琉仁のノリが楽しい。
付き合ってた頃はいつもこんなこと言って
笑って、食べて、寝た



「ダサイやつらには
紅の魅力がわからねーんだろう?」



「そうだね。ほんとそうだ~」



私は大声で久々に笑った。



琉仁と一緒にいたころ


よくこんなこと言いながら
笑って
食べて


いつも私の居場所は琉仁の
腕の中だった



そう思い出すと




おかしな気分だった。




 他人になったんだ


琉仁に抱きしめられていたのが嘘みたいだった。