「現実なんてこんなものかもしれない。
うちの両親は、うちの高校出身で
理想のカップルだったんだって………
それなのに今はこんなに情けないことに
なっちゃって…愛なんてものに
永遠なんかないのかもしれないけど
それでも
たとえそうでも……
生きているんだもん。
傷ついてもつけても誰かを愛さなきゃ
愛してもらいたい
私はそう思う………。」



先生は何も言わない・・・・
不安になった。



「先生?」



私は先生から体を離した。




先生は何も言わずに
家を出て行った・・・・・・。




私は茫然とその姿を見送って
そして泣き崩れる。



「ごめんね・・・・先生・・・・
だけど・・・・
早く現実を見て・・・・・
じゃないと先生……辛すぎるよ……」


車の遠ざかる音を聞いていた……。