君と繋いだ手



「あんな若い子、めったにこんなとこに入ってこないだろ?
チャンスだろーが!!」


俺の頭を鷲掴みしながら
にやにやと笑う。


「いや、俺なんか…」


「いーから!!!
ちゃんと電話しろよ!!?
つか、今から中行くんなら話しかけろ!!!絶対だかんな!!!」


脅すような捨て台詞をはいてすぐに檜葉さんはトラックから降りてった。



まじかよ~!!!!!



まぁ、何度か話しかけた事あるけど…

改めて話すのって
なんかハズい…


あー…
なんて話しかけたらいいんだ?


とか考えてるうちに
前からあの子が歩いてきた…


普通に!!!普通に!!!!!


「お疲れ様です~」





―――――


「ん?」

目が覚めて体を少し起こす。

あ…夢か…
すげぇ昔の夢だった気がする…

視線を下に向けると…
俺の腕を枕にしてすやすや眠ってる拓巳。