俺が香奈に会ったのは一年生も半ば以上過ぎた、冬の始まる頃だった。
「てぇっ…!」
「大迫!大丈夫か!?」
空中でボールを奪い合った時ブロックに来た相手とぶつかり着地に失敗。
足を痛めてしまった。
「大迫くん、保健室に行こ?」
マネージャーの伊藤がすっ飛んで来て俺に肩を貸そうとする。
俺は丁寧に断って保健室へと向かったが伊藤が心配げに後を付いてきた。
「せんせー」
ドアを開けて保健医を呼ぶが返事がない。
とりあえず近くにあった椅子に座り部屋を見渡すと女子生徒が一人隅っこで何やら書き物をしている。
この生徒が香奈だった。
伊藤が俺の手当てをしようと湿布などを探しているが薬品棚には鍵がかかってるらしく取り出せない。
「先生呼んでくるね」
「あっ…」
伊藤の後ろ姿に香奈が振り返り声をかけようとしたが伊藤は気付かず出て行った。
「どうかした?」
物言いたげな香奈に訊ねると香奈は申し訳なさそうな顔で答えた。
「今…先生用事で外出してるの」
それで呼び止めようとしたが間に合わなかったって事か。
「いなきゃそのうち戻ってくるんじゃね?」
「てぇっ…!」
「大迫!大丈夫か!?」
空中でボールを奪い合った時ブロックに来た相手とぶつかり着地に失敗。
足を痛めてしまった。
「大迫くん、保健室に行こ?」
マネージャーの伊藤がすっ飛んで来て俺に肩を貸そうとする。
俺は丁寧に断って保健室へと向かったが伊藤が心配げに後を付いてきた。
「せんせー」
ドアを開けて保健医を呼ぶが返事がない。
とりあえず近くにあった椅子に座り部屋を見渡すと女子生徒が一人隅っこで何やら書き物をしている。
この生徒が香奈だった。
伊藤が俺の手当てをしようと湿布などを探しているが薬品棚には鍵がかかってるらしく取り出せない。
「先生呼んでくるね」
「あっ…」
伊藤の後ろ姿に香奈が振り返り声をかけようとしたが伊藤は気付かず出て行った。
「どうかした?」
物言いたげな香奈に訊ねると香奈は申し訳なさそうな顔で答えた。
「今…先生用事で外出してるの」
それで呼び止めようとしたが間に合わなかったって事か。
「いなきゃそのうち戻ってくるんじゃね?」