四月一日。


エイプリルフールだと はしゃいでいたのはもう遠い昔…。



今日から新年度のはじまりだ。




「おはようございま〜す!」

「おはようございます」


いつも深々と頭を下げてくれるのは宿直の森さん。



シーンとした事務所。


まだ誰も来ていない。


六時半ちょうどになるのを待ってタイムカードを打つ。


ん?


見慣れぬ名前のカードがある。


「楓 翔太…」


今日やってくる 新人だ。