庭を通り離れにある食堂へと到着した。 そこでは既に美味しそうな朝御飯が完成していた。 秀ちゃんはコック姿の組員の側へと駆け寄っていった。 子供用の(音がなる奴)スリッパで“ピコピコ”と音を響かせながら。 「秀ちゃんのおむれつ出来てる?…お兄ちゃん」 まぁお兄ちゃんって歳じゃない組員だけど、名前を覚えていない組員は全て“お兄ちゃん”らしい。 声をかけられて組員が振り向くと、手には秀ちゃん専用のおむれつがあった