あたしの手から奪ったナイフを陵は…自分の頬に押し当てて滑らせた。 切れた頬からはあたしと同じように血が流れ出した。 (何してるのよっ陵…) 泣いていたからきちんと言葉にはならなかったけれど一生懸命に口を開いた。 「な…にしてるの…よ…馬鹿っ!!」 そう言うと陵の口からは聞いたような言葉が飛び出してきた。