「お嬢様…お着物お似合いですね」 目の前に座ってる組長がそう言った。 (…陵に言って欲しかったよ) 褒められた事が素直に嬉しかったので“ありがとう”…そう言おうとしたときだった。 聞きたくない言葉を組長が発したのだ。 「お亡くなりになられたお嬢様によく似ておりますね。」 今のあたしと同じ歳で死んだ美咲。 言われなくても分かっていた。 あたしの顔は当時の美咲の顔に…似すぎている。