その時、奥の方から光が4つ見えました。 どうやら、ゼロヨンが始まったようです。

 2台の車が凄まじい速度でやってくるのがわかります。 白いエプロンをつけた男がうさぎさんに何やら告げると、うさぎさんは覚悟を決めた顔で飛び出すタイミングを見計らい始めました。

 ねこさんは何やら必死で説得の言葉を投げかけていますが、うさぎさんは聞きませんし、ぶたさんにも聞こえません。 もうこれが、夢なのか現実なのか、ぶたさんには区別がつかなくなっていました。



 そしていよいよ、形状がハッキリわかるくらい車が近づいたタイミングで、うさぎさんは、パッと、車道に身を投げだしました。


 「ダメええええええええッ!」