「あの夢から、ぜんぶ変わったんだよなあ」

 「運が半分かあ・・・。たしかにわるい事があるといい事があるし、いい事があるとわるい事がかならずあるんだよなあ」

 「そうだ、この法則をうまく使えばもっといい暮らしができるんじゃないか?」

 「あのころの僕とはちがうんだ。今の僕が大金を手にすれば、みんなで幸せになれるはずだ」

 「ようし、やるぞ。やってやるぞ!」



 いつかのくもった目はどこへやら、ぶたさんはまわりのみんなへの恩返しのため、自分に降ってわいた能力を使おうと、燃えに燃えていました。

 それは同時に、ずっと運命の流れに流されるままだったぶたさんが、初めて自分の意思で何かをなそうと思い立った最初の一歩でもあるのです。



 そしてぶたさんは、ある事件をキッカケに、一つの計画を思いつきました。