合縁奇縁~女は欲張りな生き物なのです

「先輩、僕は先輩の命の方が大事です。そんな危険な出産なら、諦めてください!」

白石の真剣な瞳に、思わずたじろいだ。

「白石……何言ってんの……あたしは大丈夫。大げさだよ」

「じゃ、困ったことがあったら、何でも言ってください。仕事でも雑用でも。何でも手伝いますから」

「ありがと。気持ちだけで、嬉しいよ……でも、雅樹もいるし、色々周りも気を使ってくれてるし、大丈夫」

なんか、口にして、胸がじぃんと熱くなった。

「僕達は、何があっても先輩の見方ですから」

「ありがと」

って、あたし達は固く手を握り合って結束を確かめ合った。

ま、成り行きで。

気持ちが嬉しかったから……