合縁奇縁~女は欲張りな生き物なのです

「裕子先輩、やりました!」

森山より先に、あたしにそう報告に来たのは米倉さんだった。

「何が、やったなの?」

「双子ですよ、双子。

もしかしたら……って、予感はあったんです。

母方の従姉妹も双子だし、その従姉妹も去年双子を産んだから。

どうも、そういう家系らしいんですよね」

「双子……」

あたしは、してやったりと嬉しそうに笑う米倉女史を、呆然と見つめていた。

「あなたには、不安っていうものがないの?」

「え? だって、一度に二人も可愛いベビーができるんですよ。

従姉妹のとこの双子も、めちゃ可愛いです」

彼女はそう言って無邪気に笑った。