合縁奇縁~女は欲張りな生き物なのです

「裕子さん、ビックニュース」

「なに?」

もう、この忙しいのに……とあたしが、目も合わせずに興味なさ気に呟くと、

「ほら、こないだの講習会ん時のケバイ女子、裕子さんに質問してた、森山狙いの」

「嗚呼、あの娘。あの娘がどうしたの?」

「今日付けで企画営業に配属になりました」

「へぇ~ 結構、根性あるじゃない」

あたしは仕方なく、白石の方へと視線を向けた。

「それがさぁ、成りはあのまんまで。部屋入った途端、木村課長に『お前、女売って営業する気か? 出直してこい!』って怒鳴られて……」

あたしは思わず、プッっと噴出した。

「あたしも言われたことある、そのマンマ。
でも、いきなりって、雅樹も短気になったもんねぇ~ 歳かしら?」

「えぇ~、そうなんすか? 裕子さんも……」

「あたしもさぁ、二十台の頃は女売って笑顔振りまいて、それでなんとか乗り切ってたとこあんだよねぇ。でも、あいつには見抜かれた。でも、出直してこいって……彼女それでどうしたの?」

「帰っちゃいましたよ。凄い形相で」

「まぁ、見てらっしゃいよ。きっと戻って来るから」

涙を見せないとこが、見所あるよ。

なんか同じ血が騒ぐって感じがする。