合縁奇縁~女は欲張りな生き物なのです

その夜、帰って来た雅樹に尋ねた。

「ねぇ、明日……」

「嗚呼、白石から聞いてる。俺、速攻で裕樹を迎えに行くから心配するな」

今までも何度か、あたしがどうしても残業しないといけない日に、お迎えを代わってもらったことがある。

だから、そのことはさして心配はしてないんだけど……

「来週は雅樹なんでしょ?」

「嗚呼、仕方ない。何せ、男性育児休暇取得第一号だからな」

「なんかさぁ、あたし達、白石達に踊らされてない?」

あたしの何気ない問いかけに、

「俺は進んで踊らされてるつもりだけどな……」

「えっ?」

雅樹の、何だ今更……的な発言に驚いた。

「お前が妊娠した時から予感はあった。出産の立会いした時には覚悟が出来てた」

「それって……」

『まさか、寿退社とかありませんよね』

『こんな記念すべき瞬間に立ち会わないなんて! 課長が休まないんなら、俺が代わりに休んで付き添いますよ』

あたしは、あたしや雅樹に投げられた、白石の言葉を思い出していた。