合縁奇縁~女は欲張りな生き物なのです

お腹もいっぱいになったところで、話は例のところに戻る。

「なに? 裕子、そんなどうにもならないこと、グルグル思い悩んでるわけ?」

「グルグルって……」

「そんなの、考えたって仕方ないじゃない。なるようになる。だいたいね、そんな事言ったら、まだ結婚もしてないあたしはどうなる訳さ。三十五過ぎた女は、子供産んじゃいけないってこと?」

「だよね……あたしもね、頭ではわかってる。でもね、実際、脚が浮腫んだり、お腹が張ったり、挙句、赤ちゃんの発育が遅い……なんて言われると、なんか空しくなっちゃってさ……あたし、なにやってんだろって。きっと考え過ぎなんだろうけど。これも年取ったせいかなって」

「あ、わかるわかる、その感じ。頭で妊娠しちゃうって感じ。やっぱ、初産のリミットは四十じゃない? あたしだって、もうあと五年しか残ってない。色々考えるよ。今妊娠したら、どうなるかなとか想像しちゃう。リスクもあるしね。だから、あんたは偉いよ。あたしから見たら、あんたはもう立派な母親だよ。だって、もう、ここまで大きく赤ちゃん育てたんだから……裕子、触っていい?」

「いいよ」

「ほら、こんな立派なお腹して、赤ちゃんの発育が悪いとか、高齢出産だとか、笑わせないでよ。ちゃんと母親してんじゃん。あ……」

「動いた……ね」

「赤ちゃんも、そうだそうだ、って言ってんでしょ、きっと……」