合縁奇縁~女は欲張りな生き物なのです

「お邪魔します」

「舞子、いらっしゃい。疲れてるのに、ありがとね」

「らしくないね、裕子。何、気弱になってんのさ。あれ、旦那は?」

「うん、今日は得意先の接待で遅くなるって」

「夫の帰りを家で一人待つ妻って、どんな感じ? ねぇ? 一緒に飲もうと思って、お酒買ってきたのにな。裕子、あんたは飲めないよね?」

あたしは苦笑しながら、首を横に振る。

「そうだねぇ、さすがに今は止めとこうっかな。飲みたい気分ではあるんだけどね」

「一人で飲むのもなぁ~ あ、樹、帰ってるかな?」

「八時過ぎには戻るんじゃないかな。って、何で?」

「あいつは結構いける口でしょ? ほら、結婚式の打ち合わせで、何度か飲んだから」

「そっか。ま、樹は後で呼ぶことにして、先に何か食べようよ。舞子、夕飯まだでしょ? 一緒に食べようと思って、待ってたんだよ」

「あたしもそう思って、デパ地下で色々見繕って買ってきた」

舞子がそう言いながら、ダイニングテーブルの上に、パックに入ったお惣菜を並べ始めた。

「手ぶらで良かったのに……あたしはどうせ一日暇なんだしさ」

「最近のお惣菜は、ヘルシー&グルメ志向だからね。自分で作るより、低カロリーで美味しかったりする。あんたも真面目に主婦やってないで、折角なんだから、羽伸ばせばいいんだよ……」

あたしは、自分の用意した夕食を脇に、舞子と二人、デパ地下の惣菜を次々と食べ比べていく。

舞子はワインを片手に、ほろ酔いで。

成る程ね、確かに美味しいかも……