あたしは、産婦人科に行く途中、
考えていた。

誰の子だろう・・・。

そして、あることを思い出した。
あたしが、記憶を失う前ヒロキと
一つになった。

もしかしたら、ヒロキの子かも。
あたしは、うれしかった。

そして、産婦人科で検査をした。
すると、やっぱり妊娠していた。

あたしのおなかにいる赤ちゃんは、5ヶ月だと言う。
「ここまで、気づかない人はそうそういないですよ。」
と、医者は言った。

あたしは、マジでうれしかった。

ヒロキの子だ!ヒロキの子だ!
そう思うだけで、うれしすぎて涙が出てきた。
今日の空は、いつもより明るかった。もしかしたら、
天国でヒロキが、喜んでるんだ!!
なんて思った。

家に着くと、ママは、涙目になりながらいった。

「あんた、頑張りな。ママもできることは
 手伝うから。」

と言い残しリビングに行った。

あたしは嬉しくて、エリカにメールをした。

『メール返事しなくてごめん。
 あと・・・・・あたし、ヒロキのコ妊娠したんだ。」

ピロリンピロリン。

『ごめんじゃないよ。死ぬほど心配したんだからね。
 あと、妊娠おめでとう!!』

あたしは、嬉しすぎて涙が出た。
エリカがそんな風に思っていてくれてた
なんてさ・・・。

あたしはこの日から、タバコとお酒をやめ、
クスリと夜遊びもやめた。

一緒にクスリをやっていた仲間にも伝えた。

「とつぜんだけど、クスリやめるね。」
「え!?なんでいきなり。」
「じつはさ・・・。妊娠してたんだよね。」