メールの返事はしていない。
突然の別れに
頭がついていけない俺。
「俺って女々しいのかな?」
心当たりがあるからこそ、
返信出来なかった。
君に寂しい思いをさせたのは
俺だから。
返信すれば、
別れは決定的になる気がして
出来ないでいた。
ズルい俺。
俺は乱暴に煙草を揉み消し
冷めかけたコーヒーを
喉を鳴らし一気に飲み込んだ。
デスクに戻り書類を文字で埋める。
書類…
昼休みに役所で貰った物だ。
[賭けに出る。]
そんな心境。
丁寧に封筒に戻し、急いでカバンに詰める。
帰ろう
俺の部屋へ
たとえ君が待っていなくても。
その現実を受け止める為に。
そして、もし君がいてくれたら…
