神人~伝説の神人が死んだ日~

「ええ。確かに大道芸する為の許可を取りに来ています」
役所で働く眼鏡をかけた男が、何かの資料を見ながら言った。
「それでそいつは?」
「何でも旅の方らしくて、この街の滞在は昨日までですので、もうこの街にはいないと思います」
「クソッ」
遅かったか。けどピエロの情報をもっと知る為、ジュリアはカウンターを乗り出しながら聞いた。
「そいつの名前とか分からない?」
「それは、個人情報ですので、簡単に教える事は出来ません」