「先輩…?」
「よぉ」
笑顔を浮かべる先輩に呆然とする。
「あの…どうして…」
「なんとかするって言ったろ?ってことで、お迎えにあがりました」
視線を外さないまま軽くお辞儀をする先輩。
「ほら未央ちゃん、早く準備してらっしゃい。せっかくのデートなんだから」
「???」
状況が理解できないあたしをよそに「未央ちゃんのことお願いしますね」とにっこり笑うお母さん。
そんなお母さんに丁寧にお辞儀をする先輩。
そのままリビングへ戻るお母さんと入れ違いに、お兄ちゃんがリビングから出てきた。
出てきた矢先、目つきが鋭くなったお兄ちゃんの視線の先は当然先輩で…その視線を受けた先輩は少し姿勢を正した。
そんな2人にハラハラしたものの、何かが起こるわけでもなく。
お兄ちゃんがあたしの背中をぽんっと叩いて一言。
「…準備しておいで」
「え?」
一瞬耳を疑った。
けど、聞き間違いではなかったみたい。



