君に染まる(後編)



あたしを見るな否や悲しそうな表情を浮かべたお兄ちゃん。


けどすぐにいつもの笑顔に戻ると、手に持っていた紙袋をあたしに差し出した。



「おかえり未央。ほらこれ、父さんからプレゼント届いてたぞ」


「え?」



紙袋を受け取り首をかしげる。



毎年クリスマスにはお父さんからプレゼントが届く。

だけど、それを渡すのはいつもご飯を食べた後なのに…。



おかしなことばかりで軽く混乱していると、突然家のチャイムが鳴った。


びくっと反応するお兄ちゃんの横を、手を拭きながら「はーい」と通り過ぎるお母さん。




「…どうかしたの?お兄ちゃん」


「………」


「お兄ちゃ―――」
「未央ちゃーん」


もう1度呼びかけたところでお母さんに呼ばれた。


お兄ちゃんの様子が気になったけど、再度お母さんに呼ばれ、紙袋を机に置いて慌ててリビングを出た。



その瞬間。




「!?」


玄関先に立つ人を見て思わず固まってしまった。