「え?」
「だってさ…
俺に呆れられるかもって、それ、
俺に嫌われたくないってことだろ?
超遠回しだけど、
未央に"好き"って言われてるみてぇだ」
にやっと笑った先輩に
あたしは顔を真っ赤にして否定する。
「ち、ち、ち、違います!!
そんなつもりじゃ…」
「あ゛?俺のこと嫌いなんかよ」
「そ、それも違っ」
「じゃあ何」
ぐっと顔を近づけてきた先輩からは
好きって言え、
というオーラが漂いまくりで…。
だからと言って
そう簡単に言えるはずもなく。
「…ったく、しょうがねぇな」
あわあわするあたしに
先輩の方が先に折れた。
「ごめんなさい………」
体を離す先輩に、
ものすごく小さな声で謝る。
そのままうつむいていると、
目の前に先輩の手のひらがさしだされた。
顔をあげて先輩を見ると、
「帰るぞ。家まで送る」
無表情でそう言われた。



