君に染まる(後編)



息を吐きながら
肩を上下させている先輩の顔は少し怖い。



若干ビビりながらも
小さく首を横に振った。



「…ったく」



少し落ち着いてきた先輩は
そう呟いてあたしを抱きしめた。



「自虐にもほどがあんだろ…
もっと自分に自信もてって」



「…え?」



「だってそうだろ?
自分に自信がないから
そういうバカなこと妄想して…
つーか、さっきも言ったけど、
今度からはもっと言葉にしろ。
溜め込んで吐き出さねぇから
爆発しちまうんだよ。
そのうち自暴自棄起こすぞ」



そう言い、腕の力を強めた。



先輩は…
ちゃんとあたしのこと
見てくれてたんだ…。



なのにあたしは、自分のことばかりで…。



「…めん、なさい」



だらんと垂らしていた腕を
先輩の背中にまわす。



「ごめ、んなさい…ごめんなさい……」



「謝まんな…俺も悪かったんだから」



優しく笑った先輩は、
そのまま唇を重ねる。



「…つーか、ちょっと嬉しかったし」