君に染まる(後編)



そう言いながらカバンの中を
覗き込もうとする。



「や…やめてください…」



「あ、でもさ。結構可愛くね?
処女顔っつーかさ、清純そうな感じ」



「処女顔ってなんだよ…
まあでも、
ぶつかってきたお詫びもまだだし…」



意味深な笑みを浮かべ顔を覗き込む。



「清純な女犯すって興奮すんだよな」



ぞくっ



背筋が凍りついた。



恐怖で足が動かず、
男の人があたしの手首を掴んだその時。



「俺も好きだぜ、清純な女」



突然聞こえてきた声。



「…あ?誰だてめぇ」



あたしの手を掴んだまま
あたしの後ろの方へと
視線を向ける男の人。



あたしは振り返らず、
ただその声に耳をかたむけた。



「混ぜろよ。今からお楽しみだろ?」



「バカか。
誰がんなこと…って…聖条のⅢ類…?」



「おお、金持ちコース…って…
お、お前、確か獅堂財閥の…」