君に染まる(後編)



「なら…
あたしじゃなくてもいいんですよね…」



「は?なんだよそれ」



「だって…毎日…会うたびにしてて…
先輩との時間はそればっかりで…」



やだ…涙が……。



自分でも分かるほど、
とてつもなくめんどくさい涙が流れた。



一方的にしゃべって…
質問したくせに勝手に結論だして…
おまけに泣くなんて…。



けど止まらない…。



「…未央…お前何を―――」



「未央?」



創吾先輩の言葉に重なるように
突然背後から声が聞こえてきた。



2人して顔を向けたそこには
猫を引き連れた優先輩。



「あれ、創吾もいる…
って……未央、泣いてる?」



創吾先輩からあたしに視線を移すと、
少し不思議そうな顔をした優先輩は
なぜかくすっと笑った。



「…すれ違い…ひどくなってる?」



「…どういう意味だ」



優先輩の態度が気に障ったのか、
創吾先輩が低い声で聞く。



「どういうって…
そんなの自分で考えなよ。
2人そろって俺に頼らないで」