「菅咲蘭(かんざきらん)。菅咲財閥の娘で俺と同い年」 淡々と説明する創吾先輩の話を聞きながら女の人に軽くお辞儀をする。 「で、だ」 コホンと咳ばらいをして、改めて先輩が菅咲さんへ手を向けた。 「俺の婚約者」 無表情にそう言い放った先輩からゆっくりと視線を外す。 目の前の、上品に笑う菅咲さんと目が合い、また先輩へと視線を戻した。 「…え?」