「…っあ…ご、ごめんなさい!」
慌てて頭を下げ、
そのままの勢いで顔を上げた瞬間、
見慣れた顔を目の前にし
思わず固まってしまった。
創吾先輩…。
「…何やってんだよこんなとこで」
大きくため息をつきながら
そう呟いた先輩は、
あたしの腕を掴んで歩き出した。
「あ、え…どこ行くんですか?」
「決まってんだろ。家に帰る」
家?それって…。
先輩の言葉に嫌な予感がよぎり、
思わず立ち止まった。
「うぉ!?…なんだよ、急に。
車待たせてんだから早く行くぞ」
立ち止まったことに驚きながらも
歩くのをやめようとはしない先輩。
それでも足を踏ん張るあたしに
顔をしかめて振り返った。
「おい」
「行けません…」
「は?」
「今日はレッスンなので行けません…」
「おまっ…だから…
いつもみたいに時間ずらして…」



