同情や流されたわけじゃなく、本気で俺を嫌いになるならそれでいい。
それならまだ諦めもつく。
…諦めなくてはと思える。
でも、今の俺は、まだかろうじて未央にそんな気持ちがないことに自信がある。
だから、抵抗できる。
抵抗したい。
「けど…俺は別れたくない」
高杉の眉がピクッと動いた。
「未央が別れたいって言っても、俺は別れたくない。手離したくない」
「…すげえ矛盾してること言ってるけど、分かって言ってんのか?」
「分かってる」
理解している。
矛盾してることも、男らしくないことも…何もかも。
余裕がない。
未央に好きでいてもらうために必死で、それしか頭になくて、離れていくことに怯えてる。
多少手荒なマネをしても未央が側にいてくれるためならなんだってする。
まだ、少しだって未央の中に俺への気持ちがあるのなら。
「俺には…未央が必要なんだ」
未央を抱える腕に力が入る。
好きでいてもらいたい。
未央に好かれていたい。
ただ、それだけだから。



