「見た目が良くて金も持ってる…お前ぐらいの男なら女なんて選び放題だろ。百瀬じゃなくてもいいじゃねぇか。つーか、本気で恋愛とかしそうにねぇし、百瀬のことも遊びなんだろ?」
「ちょっと高杉いくらなんでも言い過ぎ…」
「なんで岬はこいつのことかばうんだよ!こいつが獅堂財閥の跡取りだからか?金持ちのお坊ちゃんだったら何してもいいって言うのかよ!…言っとくけど、百瀬は遊びで付き合うような女じゃない。お前みたいな奴にはもったいないぐらいいいやつなんだよ。金持ちの坊ちゃんが気まぐれなんかで手を出していい女じゃないんだよ!!」
息を乱し声を荒げる高杉。
その言葉をただ受け止めることしかできなかった。
だって、こいつの言っていることは正しい。
それに…よく分かる。
未央のことが本気で好きなんだと…俺と同じなんだとそう思える。
「…その通りだよ」
「獅堂先輩!?」
「俺ぐらいの男はな、嫌ってほど女は寄ってくるしいい女が選び放題だし女に不自由もしない。お前の言う通り、本気で恋愛なんてしたことないからいつも遊びだった。真面目に付き合ったことなんて1度もなかった。たったの1度も」
「ほら見ろ」とでも言いたげな高杉に同調するように周りの空気が数分前のものに戻っていく。
「だから…未央が別れたいなら別れてもいいと思ってる」
「獅堂先輩!!!」
これ以上口を開けば平手打ちでもされそうだ。
「もう少しだけ」と静止を嘆願するように手を上げる。
「未央が…未央が自分の意思で俺と別れたいって思うならそれでいい。俺のことが嫌いになったらならそれでいいんだ。こんな俺に愛想つかして離れていくならそれでいい」



