「えっと…高杉、だっけ?」
少し空気がゆるむ中、1人警戒をとかない目の前の男に力なく笑う。
「未央のこと好きなのか?」
「なっ!!!!???」
警戒心はなくなり顔が真っ赤に染まる。
「…んだよっ!そんなの今関係ないだろ!!」
バレバレなその態度に小さくため息をついた。
「…どっちにしろ、さっきは未央のことフォローしてくれて助かった。ありがとう」
驚いて目を丸くした高杉は小さな声で「気持ちわりぃ…」とつぶやく。
「さっきの俺はちょっといろいろあって未央のこと気にかけてやれなかったからお前がきてくれて良かったよ」
「…礼とかいらねぇからさっさと帰れよ」
「ああ、帰るよ。だからそこどいてくれ」
高杉が顔をしかめる。
「嫌だ」
「どいてくれ」
「どかねぇ!」
「どけ!」
びくっと肩を震わせ硬直した高杉を押しのけ未央の前に立つ。
「未央。起きろ未央」
軽く頬を叩き名前を呼び続けるとゆっくりと瞳が開いた。
とろんとした瞳は焦点が定まらず泳いでいる。



