君に染まる(後編)



「えっと…先輩に連れて行かれた後、戻ってきたと思ったら急にお酒飲み始めちゃって…」

「酒?飲んだのか、未央が?」

「はい。いくら止めても聞いてくれなくて、酔って、つぶれて…ご覧の通りに」



頭を抱える。


「何杯飲んだ…」

「んー…ジョッキ2、3杯?人生初のお酒でしょうし、未央たぶん弱いし」

「中毒になるほどは飲んでないな」

「はい、もちろん。っていうか、よっぽど弱い人じゃないと2、3杯ぐらいでこうはなりませんよ」


とりあえずホッとする。



「ちょっと、やめなみんな。高杉も。獅堂先輩は未央の彼氏なんだよ?」


楓の言葉に未央の友達は一斉に目を丸くする。


「楓、この人の味方するの?」

「いや、味方とかそんなこと言ってる場合じゃ…」

「楓ちゃんさっきは未央ちゃんのことかばってたのに…」

「あのね?今この2人ちょっといろいろあって―――」
「いいよ楓」



楓の言葉を遮った。



「さんきゅ。でも、これは俺の問題だ」


何か言いたそうな楓は俺の目を見てうなずくと口を噤んだ。