息を吐き、完全に固まった決心で再び塊に手を伸ばす。
「………え…先輩!?」
顔をあげた未央が1つ2つとチョコを口に入れる俺に目を丸くする。
「あ、あのっ…無理しなくていいですから…」
眉を八の字にしておろおろとする姿を前に着実に塊を口の中に運び、最後の塊を口の中に入れた。
ソファーにもたれかかり最後になるこの味をよく噛みしめゆっくり飲みこんだ。
「…ふぅ…ごちそうさま」
箱を置き、軽く絶望したように青ざめる未央につい吹きだす。
「なんつー顔してんだよ」
「だって…全部食べちゃうなんて……」
「渡してきたのは未央だぞ」
呆れたようにそう言うと、溜まった涙がいよいよ零れ落ちそうになってしまった。
「そんなショック受けるほど俺に喜んで欲しかったか?美味いチョコ食わせたかったか?」
「はい…」
「っ……」
やけに素直だ。
何か違和感を覚えるが、とうに限界は超えている。
未央の腕を掴み引き寄せた。
ソファーに膝立ちになった未央の後頭部に左手をやり、腕を掴んだ右手を更に引いて唇を重ねる。
突然のことで膝立ちを保てないのかそのまま覆い被さってくる未央に合わせてソファーに体を沈める。
「…んっ………っ…はっ…」
優しくゆっくりではあるが深く長いキスのせいで辛そうに酸素を求めている。
そのたびにもれる吐息がますます俺の理性を飛ばしていく。



