そのまま俺は固まった。
「……なんだこれ」
無感情にボソッと呟いた瞬間、未央がビクッと体を震わせた。
箱の中に入っていたのはシンプルなデザインのカップに入った、塊だった。
「…すみません」
今にも泣きだしそうな声を絞り出すようにして謝った未央の前に箱を置き、向き合うように座り直した俺はその塊を1つつまみあげた。
「…チョコ、か?」
「…すみません」
「質問に答えろ。チョコなんだな?」
「はぃ…」
これ以上聞くとさすがに泣きそうなので口を噤みチョコを鼻に近づける。
匂いは…別に悪くねぇ…いや、ちょっと香ばしいか?
とはいえ口にするのをためらうほどではない。
試しに一口かじってみた。
「…………」
「……あ、あの」
すっかり涙目になってしまった未央から視線を外し黙り込む。



