君に染まる(後編)



「なんかあった?」

「んだよ急に」


「今日、未央からチョコもらえるんでしょ?なのに嬉しそうじゃない」

「おまっ…卓みたいなこと言ってんじゃねぇよ…つーかそれだけでなんかあったかって―――」

「それだけじゃないよ。最近溜め息多いし未央といても考えごとしてるみたいだし、イブの日から様子おかしい」



「…なんでイブの日なんだよ」

「あのシスコンアニキに認めてもらえてクリスマスだって2人で過ごせたって言ってたのにうかない顔してたから」

「んな顔してねぇよ」

「してたよ。シスコンアニキになんか言われたんじゃないの」

「…っ」



優の観察力にはホントにまいる。

昔から鋭くピンポイントにツッコんでくるからそうそう隠し事なんてできやしない。


その上この興味があるのかないのか分からないどっちつかずな態度は、つい口を開いてしまう原因だ。



何を考えてるのか分からない目で見るのも勘弁してほしい。




「…そんな詳しくは話さねぇぞ」



俺の言葉に「うん」と答えた優に小さくため息をつき、あの日のことを少しだけ話した。