これ以上のマイナス思考が嫌でいつもより早めに風呂からあがった。
服を着て、まだ雫の垂れる髪を雑に拭きながら脱衣所を出た時、ベッドの上に投げていた携帯が光っているのに気付いた。
仕事の電話か…それとも卓がまたくだらないメールをよこしたか…。
ありえる可能性をぼんやり思い浮かべながら携帯を開いた瞬間。
「……は?」
予想もしていなかった相手に思わず固まった。
着信は未央からだった。
「…え?…いや、は?」
何ヶ月ぶりかってほどの未央からの着信に戸惑いを隠しきれない。
とりあえずかけなおさねぇと…。
着信履歴から未央の名前を選び発信する。
数回コールしたところで聞こえてきたのは、妙に慌てた声だった。
『…は、はい!!!!も、も、もしもし!!』
「……も、もしもし…どうした、なんでそんなに慌ててんだよ」
『あ…ごめんなさい…まさかかかってくるなんて思わなくて…』
「あ?なんだそれ。先にかけてきたのはお前の方だろ」
『そう、なんです、けど…』
「…?」
えらく歯切れが悪い。
それに、かなり動揺してるみたいだ。



