キーンコーン
  カーンコーン


チャイムが鳴った
今日の先輩との時間は終わり

…この瞬間が嫌い

先輩はチャイムが鳴った途端に立ち上がって、屋上を出て行くから

あたしに目もくれないまま


あたしも屋上を出ようとした



「…あれ?」



ケータイが落ちてる
黒い、傷のない綺麗なケータイ

先輩の…?


どうしよう…

先輩のクラス知ってるけど、教室行ったら迷惑かな

でも、ケータイ無いと困るよね?


意を決して屋上を出た